あしたの城の広間からサロベツ原野方面を見ると、人工的なものはほとんど見えませんでした。冬になって木々の葉っぱが落ちると、その隙間からさらに原野や牧草地が見えて、夏よりも見晴らしが良くなっていました。国立公園や牧草地だから、この先もこの風景は変わらないと思っていました。ところが!

道北に風力発電のための風車がたくさん建てられるようになって、環境や景観に配慮すると言われながら、国立公園の線引きされたすぐ横に建てたりとかして、サロベツの風景も変わってきました。稚咲内からわりとすぐのところの海岸線にも、巨大な風車がたって、広間からでもその点滅する灯りが並んでいるのが見えるようになりました。

夏は茂る葉っぱで隠れて見えません。葉が落ちた時期に点滅する光が見えると言っても、夜や薄暮の時間帯のみで、昼間の明るいときは灯りも分からないぐらいです。でも、星を見るときとか、薄暮の独特な時間帯の空を楽しんでいるときに、今までなかったチカチカした灯りは気になってしまいます。星の写真を撮るときに強い影響を与えてしまうかな??と思って夜に庭を歩いてみたら、宿の建物や方向を考えて撮れば、隠れることは確認しました。

電力事情を考えると風力発電は必要なのかもしれないし、チカチカさせておかないと、風車のプロペラにやられて野鳥に影響するんじゃないかな~と思っています。でもなんだかな~。これからもまだまだ増えていくようなので、この風景がどうなるんだろうと、こちらに帰って来てから少し気分は暗めです。